Witness1975’s blog

サイゴン特派員 ジャーナリスト近藤紘一氏(1940-1986)について

2019-01-01から1年間の記事一覧

ギュウ詰めのスズメ。

鳥が好き 私は、たぶん鳥が好きである。その辺に鳥が飛んでいれば、何の鳥だろう?と思う。スズメ、ヒヨドリ、ハクセキレイ、まあカラスはどこにでもいるが、カッコウ、ウグイス、カワセミやヒタキも何度か見たことがある。 その鳥の名を知らなければ、みん…

君は、PANA通信を知っているか。

報道写真家 近藤幹雄 近藤紘一や沢木耕太郎の担当編集者を務めた元文藝春秋社の新井信が、新装版「サイゴンから来た妻と娘」に寄せたあとがきに、次のような一節がある。 私は近藤紘一のいとこである近藤幹雄氏に声を掛けられた。隠していて申し訳なかったが…

迷信

現代の迷信 私達現代人は、迷信などには捉われてなどいないと思いがちだ。しかしながら、私たちの周りには、実に多くの迷信が満ちているのではないか。近藤紘一がレポートしたベトナム戦争では、ベトナム軍兵士が作戦決行日の吉凶を気にするために戦況に影響…

満座に響く声

読書の波 自分の趣味を問われた際は、読書と答えることにしている。しかしながら、私は真の読書家とはいえないのではないか、と思っている。なぜなら、私の読書量には大きな波があり、5冊以上を同時に読み進めて月に10冊読み切ることもあれば、1冊の本が一月…

サイゴンで雨に打たれたい

水をあげましょう。 ベランダのパクチーが枯れた。梅雨入りして油断したこともあり、水やりをサボったのがいけなかったのだが、命あるものにはやはり水が必要だ、と考えさせられた。懇切丁寧に育て上げたいかなるものにも、水は必要なのだ。柔らかく煮た鶏肉…

過ぎ去った季節の魅力

今年もサイゴンが 私はこのブログを書き始めて数年来、この季節に必ず思うことがある。年度初めの4月は忙しく、なかなか筆が進まない。やがて4月は終わりを迎え、それは同時に1975年4月30日のサイゴン陥落から、また一年が過ぎ去ったことになる。「今年もサ…

パリ協定の意味するもの-Paris Peace Accords-

パリ協定 世界史の授業で私を悩ませたものの一つに、「カール=シャルル問題」があった。これは私の造語だが、16世紀に神聖ローマ皇帝だったカール5世は、国によってシャルル2世と呼ばれ、カルロス1世と呼ばれた。これらが全て同一の人物を指すのだ、という…

私の台湾日記④【完結】

時の流れ 先日乗った飛行機から窓外の空を眺めていると、対向する飛行機が後方に過ぎ去っていった。あのように一瞬で過ぎ去っていく機体を、かつて私は見たことがなかった。これが相対速度か、と実感した。 「時間が早く過ぎ去る」と思うそのとき、私は果た…