Witness1975’s blog

サイゴン特派員 ジャーナリスト近藤紘一氏について

人間国宝、近藤紘一?

  近藤紘一夫妻は大変に動物好きである。改めて読み返してみると、近藤紘一が残したエッセイ群の多くに動物たちが描かれている事に気づく。登場頻度はベトナム、妻と娘、次点はさまざまに顔を出す動物たちかもしれない。

 

 そんな近藤紘一が幼少期の原体験?ともいうべき動物と関わったエピソードを残している。近藤が小学生のころ、鎌倉の鶴岡八幡宮で行われる流鏑馬の練習を行った話である。やぶさめとは、馬に乗って、弓を射る神事であるが、馬に乗ることも、弓を射ることも高い技術が要求される。

 

 近藤はある時、この流鏑馬をやらないか?と誘われ、ただで馬に乗れるなら、、と流鏑馬の練習をすることになるのである。鎌倉の鶴岡八幡宮で行われる流鏑馬神事は、日本の古武術のひとつに数えられる小笠原流騎射術であろうと思われる。本人が語るように、その後も流鏑馬に関わっていれば、あるいは今でも人間国宝近藤紘一の流鏑馬を見ることができたかもしれない。

 

 これは蛇足だが、私も遥かに及ばずながら乗馬と、弓術を少しずつばらばらに学んだことがあるから、これらを一緒に行う困難に思いを馳せるとともに、このエピソードに触れ不思議な縁を感じたものである。

 近藤紘一は国際派の新聞記者として先見の明を持っていたと思われるけども、流鏑馬を行い、万葉秀歌を持ち歩く。そんな本来の日本人の魂を持っていたからこそ、真の国際派でありえたのではないか、とも思う。

 

 

 

小笠原流 流鏑馬

小笠原流 流鏑馬